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なぜあなたは大麻を吸うのですか?
Smoker's Story Project

file #62
どんな精神薬よりも、間違いなく大麻が一番効きました

20代男性 日本在住
公開日:2023年4月3日

大麻を知るようになったきっかけは、自分が抱えていた精神疾患です。専門学生時代にうつ病、境界性パーソナリティ障害と診断され、これ以外にも睡眠障害や自律神経失調症と言われたこともありました。

病気を発症した理由は色々あると思います。お菓子を作る専門学校に通ってて元々忙しかったんですが、それに加えて学費が結構高かったんですよね。奨学金とか学生ローンみたいなものでいっぱいお金を借りてはいたのですが、学校が終わったらバイトに行ってお金を稼がなきゃいけない状況で。日々ハードスケジュールで余裕がなく、リラックスする暇がありませんでした。

そんな中で一番大きな原因となったのは、元カノとのことだと思います。彼女は僕と全く同じ病気を持ってて、精神病院に入院したりもしてました。そのうち彼女は「耐えきれない」って訴え苦しむ状態になり、僕は助けようと必死に声をかけていたのですが、届かなくて。彼女は電話で「死にたくないよ。でも、もう疲れたの」という言葉を言い残し、その後自殺しました・・。どうしようもないことだったとは思いますけど、助けることができなかったのが本当に辛くて。それ以降、ネガティブな思考に陥っていきました。

うつ病の主な症状は無気力でした。単位もやばいし学校に行かなきゃいけないのに、どう頑張っても部屋から出られず、ドアノブに手を掛けただけで自然と涙が出てきたりして。そんな自分がさらに嫌になって、よりネガティブになる。悪循環でしたね。自傷行為を繰り返したり、自殺未遂をしたこともあります。物理的な痛みでマイナス思考を抑えるみたいな感覚でした。

境界性パーソナリティ障害に関しては、人との距離のとり方がめちゃくちゃ下手くそだったんですよね。うつの症状が軽い時は学校に行けたりする時もあったのですが、初めて喋った人と仲良くなったりとかすると、勝手にめっちゃ仲良いって勘違いしちゃって。一気に相手のパーソナルスペースに踏み込んじゃって、案の定「ちょっと距離近いよ」みたいに言われて。「あー、また人間関係で失敗しちゃったな・・」って落ち込んで、うつ病の思考の悪循環が再開するって感じでした。

こういう状態だったので、精神科にも結構通院してました。けど、病状は全く改善せず、その状態がそのまま長く続いて。自分でもどうにかしなきゃって思ってた時に、たまたまTwitterで「大麻が効く」ってつぶやいてる人を見つけたんです。それで自分で色々調べ始め、大麻に興味を持つようになりました。

海外経験のある友人に手助けをしてもらいながら一緒にオランダに行く機会があり、そこで初めて大麻を体験しました。初めて吸った時に率直に思ったのは、「なんでこれが日本では違法なんだろう?」でしたね。うつ病の頃はアルコールにがっつり浸っていたのですが、大麻はアルコールと違って気持ち悪さはないし、酔って記憶がなくなることもないし、アルコールより全然いいじゃんって感じました。友人の中には日本でも吸ってる人がいて、セットとセッティングをしっかり整えた状態で吸うことができたので、始めからそう感じられたのかなって思います。

オランダには3日間ほど滞在し、その間可能な限り大麻を嗜みました。それ以降、僕の中で「うつ」という概念が消え去りました。ネガティブ思考がメインだったのが、純粋にポジティブになれたっていうのもありますし、後はなんだろうな。自分の悪い部分を自己否定し続けるんじゃなくて、その悪い部分をどうしたら自分にとって良いものに変えられるかっていう思考の転換ができるようになったんですよね。こういう気づきが大きかったなって思います。

それと、いわゆる「マンチー」っていう状態。うつ病の時は食べても吐いちゃったりしてたので、食事が進むことは本当にありがたかったですね。吐くこともなかったし、すごく嬉しかったです。

それまで抗うつ薬とか睡眠薬とか、精神科から処方された薬は1ミリも効いた感じはしなかったですけど、大麻ではうつ病は改善されたし、使用後は一瞬で眠ることもできました。睡眠に関しては、帰国後また少し元に戻ってしまった部分もありましたが、今までと比べ全然改善されました。自殺未遂を繰り返してた自分ですが、大麻がなかったら死んでないにしても、多分こんな風に人と喋ったりとかできない状態のままだったろうなって思います。本当にこんなに良くなっていいのかなって、ちょっと戸惑っているぐらいです。どんな精神薬よりも、間違いなく大麻が一番効果がありました。

それと、余裕ができたっていうのもあると思うんですけど、すぐに怒ったりとか、攻撃的になるってことが一気に減って、寛容になれた気がしています。昔はだいぶひどかったですよ。病気になる前から元々怒りっぽくて、気に入らないことがあったら怒ればいいっていう風に考えていましたし、専門学校からはそこに精神疾患も重なって、常に何かに怒ってる人みたいに見られていましたから。

日本で大麻は吸ってないですね。海外に行けるタイミングでだけ吸うようにしてます。最近だったら、タイでパッと楽しみました。こうやって機会がある時に大麻を吸ったときの感覚を思い出して、吸ってない時でもその感覚を維持できるようにしてるって感じです。CBDも一時期摂っていましたが、あまり効果が分からなかったので、今は摂ってないです。

海外に行った時はやっぱ吸いたいなって思うんですけど、日本でそんな吸いたいと思ったことは一度もないです。僕は酒もたばこも結構やりますが、こっちのほうが圧倒的に怖いなって思ってます。たばこなんて、やめようかなって考えが脳裏によぎっても、次の日結局また手出しちゃってますしね。大麻はそもそもやめた方がいいって考えにならないし、別に吸わずにもいられるので、明らかな差を感じます。大麻はそんなに危険じゃないよってことは、色んな人に知ってもらいたいです。

大麻のデメリットを強いて挙げるとしたら、僕の場合、神経質になったことですかね。メリットとも言えるかもしれませんが、以前は気にならなかった小さなことが気になるようになったっていうのはあります。例えば、道端で歩いててポイ捨てしてる人がいたら、なんでそんなことするんだろうってめっちゃ深く考えたりとかするようになりました。良いことかもしれませんけど、ちょっと面倒くさい時もありますね。後は、めっちゃ口が乾くのが気になるぐらいです。

大麻は今の日本に絶対必要だなって考えてます。思考停止してる日本人が多いと勝手に感じていますが、僕がそうだったように、思考の転換が起こったり、今まで気にしなかったことに気づけるようになったりして、深い思考ができるようになるんじゃないかって思います。病気になる人や自殺者も多かったりするし、こういう状況に大麻が有効だとするデータがある以上、解禁した方がいいよねって。

それと、純粋に幸福度が上がると思います。吸った時にフワッと幸せを感じられるのもそうだし、日常の中で小さな幸せを見つけられるようにもなったりもします。大麻はこういう幸せを実感させてくれる薬草だと僕は思っているので、悪いものだとは思いません。

こういった考えも踏まえつつ、僕のように大切な人を失う人を1人でも減らすために、現在SNSを通じて大麻の解禁活動をしています。情報発信をしていると、アンチが目立つと感じることが多いです。教育とか価値観の違いもあるし、しょうがないなとは思います。ただ個人的には、なんで経験したこともない人がそこまで言えるのかって思う部分があって、そこは絶対に譲れない部分ですね。とはいえ、国内では違法なのでこればかりはどうにもできず、すごくもどかしいです。

(担当: 廣橋大)

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