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長年に渡り見て、聞いて、体験した大麻草の真実を伝えたい
50代男性 日本在住公開日:2021年12月12日
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Reading by Dai Hirohashi
私は帰国子女で、小さい頃は英国に住んでました。13歳の時、中高一貫校に入学し、寮に入ることになりました。入寮した翌朝、同寮の高校生から、日本で普通にたばこを勧められるように、マリファナを初体験しました。
まだたばこも吸ったことなかった自分には衝撃的でした。感覚が研ぎ澄まされ、多幸感に包まれ、すべてが楽しく、笑いが止まりませんでした。その後の人生でたばこやお酒も経験しましたが、この感覚はどれからも得られてないですね。
私の通っていた学校は、芸術に力を入れているところでもありました。当時英国でも大麻は合法じゃありませんでしたが、近隣から通う生徒の親には、普通に大麻草を家庭栽培している芸術家がいたりしました。
その人たちは未成年の私たちが喫煙することに賛成はしませんでしたが、たばこよりよっぽどマシだし、なんなら大麻草はからだに良い影響があると教えてくれました。
その後米国に渡り、高校をボストンとハワイ、大学をニューヨークとロサンゼルスで過ごしました。当時はまだアメリカでも合法化されていなかったため、外ではたばこやアルコールを、家ではこっそりジョイントを楽しむ生活をしていました。
アメリカでもイギリスで言われたのと同じように、大麻はからだに良いと教わりました。もはや州立大学の教授がそう話してたくらいです。
長年の経験上、なぜたばこやお酒が合法で大麻が違法なのか、合理的な解釈ができずにいます。日本で大麻は”ゲートウェイ・ドラッグ”になると言われていますが、それは非合法にしているからでしょう。むしろ大麻草のナチュラルな魅力を知ると、ケミカルから遠ざかる人が大半ですよ。
幻覚をみるなんてのも聞いたことありません。仮にそうだとしたら、非合法であるがために、別の混ぜ物が入っていたり、まがいものが出回ってるからでしょう。依存性なんかもたばこやお酒に比べたら、ないに等しいです。
大麻喫煙後の運転はもちろん推奨しませんが、私の経験上大麻を吸うと、お酒とは正反対にすごく注意深くなり、慎重でゆっくりとした運転になります。
確かに大麻には精神活性作用はあります。でもそれはアルコールやその他のドラッグのように、乱暴になったりするわけではありません。今まで1人で悩み抱えていたものも、まるでささいな小さなことのように感じられるようになります。
「広ーーい宇宙を感じられる!」って言ったら大げさに聞こえるかも知れませんが、大地、海、山、空、星、月とか・・自然のパワーって言えばいいのかな?癒しに包まれるような感覚がありますね。
何よりも大麻を吸うと、多幸感のおかげか、親をはじめ周囲の人や物事への感謝の思いがあふれて、love&peaceな気持ちになります。
カンナビスユーザーはよく「ニタニタしてる」って言われますが、そりゃそうですよ。HappyでPeacefulな感情にあふれてるんですから。ケンカっ早いマリファナ好きなヒッピーとか想像すらできませんよ。各国の主導者がみんな大麻を吸って話せば、きっと戦争だって回避できるでしょう。
アメリカで大学を卒業後に、ハワイで日本人向けの医療サービスの会社を起業したのですが、日本にいる母親が末期のがんをわずらっていることが発覚したんです。
小学生の頃に両親は離婚していて、それから母とは一緒に暮らしたことがなかったんですよね。なので思い出の少ない母親と一緒に過ごしたいと思い、帰国することにしました。
最期の2年ほど一緒に暮らせましたが・・法律上大麻を使用して症状を緩和してあげることもできず、見るに絶えない抗がん剤治療を受け続け、そのまま別れることとなりました。
今、妻の父親がパーキンソン病で入院中ですが、この病気も大麻草での症状緩和が大きく期待されていますよね。
”ダメ絶対”教育の影響で、一般の日本の方と同じく、妻の母親や親族も”大麻草=危険ドラッグ”というイメージしか持っていません。
自然なハーブである大麻なら、ほぼ確実に副作用の心配なく緩和できるかもしれないのに・・日本では使うことができないのが残念です。
大麻で1番身近に医療効果を感じられるのは、頭痛・偏頭痛の解消ではないでしょうか?私が知る限り、世界中で多くの方がこの効果を感じています。本当に頭が割れそうなぐらいに痛む時でも、カンナビスを吸って3〜5分もすれば、さっきの痛みはどこに?という感じで消え去ります。
こんなにすぐに効くものは他のどんな薬にも見当たりません。薬どころか、そもそもこれは自然に存在する草です。長年使用してても、化学薬品にあるような副作用は全くありません。とっても不思議でありがたい効果です。
私は慢性腎臓病により透析治療(※)を週に3回x8時間、夜の9時〜朝の5時まで受けています。医療大麻合法圏ではΔ9THCやΔ8THCが透析時の症状緩和などに使われています。ですが日本では非合法なので、CBDやCBNを透析前に使うことで、痛みの軽減や安眠導入などに役立てています。
医療先進国であるドイツを始めとした世界各国では、大麻草の多様な医療的有用性が次々と解明されています。それにもかかわらず、体験も研究もせずに、「大麻は危険、ダメ絶対!これからは使用罪で逮捕!」なんて言っている日本。このままでは本当に日本は後進国になってしまうと、危惧しています。
長年に渡り、みて、きいて、体験した大麻草の真実を、私は自信を持って伝えたいです。自然に生きる植物・薬草である大麻。日本でもカンナビノイドの可能性を活かしていくべきだと考えています。
※透析治療(人工透析)とは?
人工透析とは、体外で腎臓の働きをする治療をいう。
腎臓の主な機能は尿を作ること。血液をろ過し、からだの不要物や老廃物・余分な水分を排出することで、尿は作られる。腎臓が機能しなくなると尿を作ることができなくなり、体内に毒素や水分がたまり、死に直結する。
こうならないために腎臓のかわりに血液をろ過し、老廃物や余分な水分を取り除くのが人工透析となる。
血液透析・腹膜透析と2種類の方法があるが、透析患者の9割は血液透析を受けている。
透析は全身の血液を約200mlずつ体外に出し、医療機器でろ過し、体内に戻すという工程になるが、通常の血管ではこれに耐えることができない。
そのため血液透析を受けるには、手術により腕にシャントと呼ばれる太い血管を造設する必要がある。この人工血管に、直径1.6mm前後の太い針(採血や点滴の針は、この半分程度)を穿刺し、血液のやりとりをすることで透析が行われる。
透析は腎臓や全身の状態にもよるが、所要時間は4,5時間程度で、週に3回の隔日で行うことが多い。治療のたびに太い針を刺される痛み、全身の循環動態が変化することによる全身症状、時間的拘束といった様々な負担がかかることになる。
(担当: 廣橋大)
※本プロジェクトは、以下の企業から支援を受け運営されています
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GMG
あなたの物語も聞かせて下さい。
インタビューに応募するWho We Are
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正高 佑志 (まさたかゆうじ)
医師。一般社団法人Green Zone Japan代表理事。著書に「お医者さんがする大麻とCBDの話(彩図社)」
Twitter: @yuji_masataka -
三木 直子 (みきなおこ)
翻訳家。一般社団法人 Green Zone Japan 理事。訳書に『マリファナはなぜ非合法なのか?』『CBD のすべて—健康とウェルビーイングのための医療大麻ガイド』『大麻草でがんは治せるか?』他。
Twitter: @greenzonejapan, @indoorcat629 -
長吉 秀夫 (ながよしひでお)
作家・舞台プロデューサー。ステージ制作の傍ら、ジャマイカやインド、北米や南太平洋などを訪れ精神世界、ドラッグ、ストリート・カルチャーなどを中心に執筆。ロック、日本の祭り文化についての造詣も深い。『不思議旅行案内』『タトゥー・エイジ』『大麻入門』(ともに幻冬舎)、『医療大麻入門』等
Twitter: @NagayoshiHideo
Instagram: @nagayoshihideo -
廣橋 大 (ひろはしだい)
看護師。当サイト開発・管理。
「ASA Magazine」ライター。
Twitter: @D__men
Instagram: @d_chan_dp -
生田 和余 (いくたかずよ)
セラピスト。自然療法を生かしたウェルネスケアに従事しつつ、東京工業大学修士課程に在籍し、文化人類学の視点から大麻に関する研究に取り組んでいる。
Twitter: @kazuyo_rk_
Instagram: @kazuyo_rk -
Eiju from Blue Dreamz
ロサンゼルスのマリファナ姐ちゃん。
大麻ショップ店長経験あり。
LAから大麻の情報を発信している活動家
-Youtubeチャンネル登録者数3万6千人
-毎週土曜日ライブ配信「Talking About Weed」
-現地ロサンゼルスでプライベートツアー『ブルドリツアー』を行う
Twitter: @bluedreamzla
Instagram: @bluedreamz_la
Youtube: ブルドリチャンネル by Blue Dreamz -
中本 俊(なかもとしゅん)
WEBマーケティングの支援会社で勤務。
世界一周中に体験した大麻の可能性を多くの人に知ってもらうために活動中。
Twitter: @shun_nakamo -
永井 大貴(ながいだいき)
過去、CBDアイテムを扱うシーシャ屋の運営経験あり。
現在はドキュメンタリー映画制作に取り組みながら執筆活動をしている。
発信活動を通して『愛とは何か?』を伝えていく。
Twitter: @nagaidaiki1996
Instagram: @daikinagai1996 -
日本では「大麻取締法」により、大麻取扱者(都道府県知事によって研究および栽培の免許を受けた者)以外の大麻の所持、栽培、譲り受け、譲り渡し、研究は禁止されています。
当サイトは経験談を通して、大麻への理解を深めることを目的としており、大麻の使用を推奨したり、犯罪を扇動するものではありません。