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なぜあなたは大麻を吸うのですか?
Smoker's Story Project

file #42
大麻はただの植物

AくんKちゃんカップル 29歳 日本在住
公開日:2022年1月28日

音声で聴く:

Reading by Cana & Dai Hirohashi


-Kちゃん-

私の母はナチュラリストで、子供の頃は添加物が入っているお菓子など食べさせてもらえませんでした。そして母は麻布が好きで、小さいころから麻布に囲まれて育ちました。それもあってか、大麻に対しての偏見は元からなかったですね。

私は地元でストリート系のアパレルショップで店員をしていたので、付き合いでクラブに行くことが多かったです。周りはみんな大人だったので長い間未成年の私にはドラッグは勧めてこなかったですね。

ある日クラブ終わりに先輩の家でのたこ焼きパーティに呼ばれ、そこで回っていたジョイントを吸ったのが初めての経験でした。

その時には「たこ焼きが美味しくなるよ」とだけ言われたので大麻だとは認識していなかったのですが、後にあれは大麻だったんだな〜と思います。大麻の効果は何も感じていなかったと思います。

日本では違法な物という認識が強かったので、誰かが持っていたら吸う、という感じで自分で買ったりはしなかったですね。

Aくんと出会って、Aくんが頻繁に大麻を吸うので、なんでそんなに大麻がいいのか、私が納得するまで説明してとお願いしました。

そして二人で、なぜ日本では大麻というものが違法になったのか、アメリカではなぜ大麻が退けられてきたのか、両者の歴史を調べていきました。そこから大麻への見方は大きく変わりました。

大麻は生理痛、PMSを和らげてくれるのでないと本当にきついです。今ではきらすことができないですね。

-Aくん-

大麻に出会ったのは19歳の時、バーで働いていた時です。バイトが終わって帰路に着いたところ先輩から電話がかかってきて、ちょっと戻ってこいよと言われ戻ったところ、先輩が友人数名と大麻を吸っていました。

その頃自分は大麻を手に入れられるルートも持っていなかったので、脱法ハーブをやっていたんですよね。流行っていたし、バーの人たちと営業後は脱法ハーブをやるのが恒例になっていました。

初めて大麻を吸ったとき「脱法ハーブの方が強いな」と感じてしまいました。大麻の方が優しくてナチュラルな効きだなという印象で、大麻の方がいいなと思いました。

その頃脱法ハーブも粗悪なものが出てきていました。食べれない、眠れない、ハイを楽しめないのに次のものを欲するという症状が出てきていて、友人も同じ症状だったので、これは良くないなと感じ始めていました。でも脱法ハーブは合法だし、手に入るし、周りにそれしかないから使用するという繰り返しでしたね。

僕の父は客船で海外をクルージングする船のマネージャーをやっていたのですが、世界各地で大麻を大量に仕入れて、船内の従業員に捌くということをやっていたんです。船内のプッシャーですね。笑

父の薬物に対しての見解も、日本の「ダメ絶対」ではなく世界基準でした。僕が脱法ハーブをやっていたのに気づいていた父は、「脱法ハーブは危ないからこっちにしとけ」と、ジップロックにパンパンに入った大麻をくれたんです。

その大麻をバイト先のバーに持って行って、みんなで吸いました。みんな脱法ハーブで体調を崩していたので、大麻に切り替えながら脱法ハーブから抜けて行ったという感じです。みんなの体調も良くなりました。

その頃大麻に関しての知識がなかったので、大麻は他のドラッグに比べるといいなぁくらいにしか思っていませんでした。

僕自身人と話すのが好きなので、その後東京に出てホストの仕事を真剣に頑張っていました。当時勤めていたホストクラブのショータイムにブレイクダンサーがダンスを披露するというショータイムがあったのですが、ショーの中でジョイントを巻く仕草をしていて、周りの人は誰も分からなかったようなんですが僕だけ一人ブチ上がって。それに気づいてくれたそのダンサーさんとその後「イケるの?」「はい、イケます!」のやりとりですごく仲良くなりました。

その後もその人のBボーイクルーの中になぜか自分1人ホストがいるという異様な感じでしたが、みんな受け入れてくれました。楽しかったです。そこで大麻について色々学びました。

23歳の時、ホストとしての頑張りが認められて幹部に昇格することになりました。昇格前に、一度ホストのことはおいておこう、と友人とロサンゼルス、ラスベガスで年越しをする旅行に出たんです。

当時カリフォルニアではまだ医療用大麻しかなかったので、パスポートだけでは大麻を購入することができませんでした。ベニスビーチの医療大麻ドクターのオフィスから肩を落として出てきたところ、若い人が声をかけてくれ、大麻を売ってくれました。

握手するふりをして2gくらい入ったネタを渡してもらい、「Have a nice trip!」なんて言葉もかけてもらい、映画のようなことをして、アメリカに来たな〜と感じました。

その後ネバダ州の広大な国立公園に運転して行きました。

空気もすごくきれいで、美しい景色に感動したのですが、その景色を前に、「僕は毎日50人のお客さんにラインを送って営業しているけれど、それをしている間に自分のスキルを磨いて好きなことに向かっていっている人はたくさんいるよな」と思ったんです。

自分も写真が好きだけど何もやっていないし、こんなことやってる場合じゃないと思ったんです。焦りました。

そして日本に帰り、やりたいことができたということを会社に告げて、2か月間だけ幹部として働き、勤めていたホストクラブを辞めました。

その後都内のフォトスタジオで働き出したんですが、そこで出会った人たちが音楽も詳しいし写真も上手でかっこよく、影響を受けました。大麻を吸っている人もいました。

そして今の相棒になる友人に出会ったんです。意気投合して一緒に住み始め、世界一周したいねという話になり、資金源を稼ぐために国内のとある島で住み込みで働こうということになり、二人でその島で働き始めました。

そこで僕が働き出して2か月後にKちゃんが住み込みで働き出して、僕らは出会いました。僕がぽろっと「ブリブリになりたいな〜」と言ったのにKちゃんが反応したのがきっかけで二人で吸うようになり、お互い夢があるので将来についての話を何度もし、お互いの考えをすり合わせた結果、お付き合いすることになりました。

その島は飲酒で経済が回っているようなところで、当時は僕もすごく飲んでいたんですが、大麻をしっかり吸うようになってからは飲酒の量も減り、飲みたいとも思わなくなりました。

その後一緒にその島に行った相棒とオーストラリアにワーキングホリデーに行くことにしました。ビザなど必要なものは全て準備したのですが、ここで大事件が起きました。出発前夜に、コロナの影響でオーストラリアには入国ができないということでした。

行く気満々でボルテージの上がっていた僕らはものすごく落ち込みました。オーストラリアに行く予定だったので住むところもなかったし、コロナの第一波で世界が恐怖に包まれる中、東京の友人の家に3か月居候させてもらいました。本当に助かりました。

東京にいる意味もなかったので、北海道の住み込みの仕事をしに北海道にKちゃんと2人で引っ越しました。

仕事のあと近所を二人で散歩していたんですが、その時になんと自生している大麻草を2株見つけたんです。二人で大興奮でした。

今まで大麻といえば小さなプラスティックのパケに入っているものしか見たことがないけれど、なんだ、大麻ってただの植物なんだって思いました。すぐに写真を撮って父に送ったら、「間違い無く本物です」と太鼓判を押してくれました。笑

秋になるまで待ち、その大麻を二人で収穫し家に持ち帰りました。乾かし方等知らなかったのでカビてしまったものもあるんですが、それを通して、大麻って野菜みたいなものじゃんという思いも生まれましたね。

日本で大麻はドラッグと言われているけれど、植物であるという認識が強まりました。例えば誰かが家で大麻を他の野菜と一緒に育てて、誰にも迷惑をかけずに家でひっそりと使用してたとしても、何が問題なんだろうって考えさせられました。被害者いないでしょ?って。

そのあとは二人とも頭の中は大麻のことだらけでした。その頃ちょうどYouTubeなどで情報を発信している人がいたのでそこから知識を得て、二人で勉強しては大麻というものに感動していました。

休日に朝から吸うこともありますが、僕らは基本的にやることをやってから、夕方〜夜に一服することが多いです。ブリブリな状態も好きだけど、シラフとの境目をつけておきたいですね。

常にブリブリでメリハリがなくなるとダラけてしまうので、片付けをするなら片付けをしてしまって、その後に吸う方が楽しさが倍増するじゃないですか。

僕は映像編集もするんですが、ハイな状態だと細かいところにもこだわれるのでいいなと思います。時間はかかりますが、いいものが作れますね。

あと、何かを創る前にアイディアを絞り出すとき、ハイな状態だとアンテナの幅が広いと感じますね。シラフだと見れない角度で物事を見れるようになります。

Kちゃんはブリブリの時に情報を得てインスピレーションやアイディアをインプットして、シラフの時にアウトプットしています。その方がうまく行くみたいです。

何かをするエネルギー源って、「楽しい」という感情がエネルギー源であることが一番理想じゃないですか。動画編集の時も、行き詰まってくると楽しいと思えなくなることがあるんですが、大麻を吸うと楽しくなってきてエネルギーが湧くから色々試してみようとかも思えるし、モチベーションに繋がるなと思います。

(担当: Eiju from Blue Dreamz)

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当サイトは経験談を通して、大麻への理解を深めることを目的としており、大麻の使用を推奨したり、犯罪を扇動するものではありません。