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なぜあなたは大麻を吸うのですか?
Smoker's Story Project

file #39
不安症を抑え、自分らしくいるために必要なもの

25歳女性 カナダ在住
公開日:2022年1月19日

私は外国人留学生が多い大学に通っていて、留学生から大麻の話はよく聞いていました。メディアでは大麻は覚醒剤、ヘロインと同じようなもので、一回でも吸うと精神疾患を患って社会生活に適応できなくなると報道していますが、留学生からは「お酒を飲んでほろ酔いになるのと同じような感じ。二日酔いもないよ。」「うつ病を患っていたけど、大麻の利用で良くなった。」という話を聞いて、メディアで報道される情報と話が違うなと感じていました。

初めて大麻を経験したのはアメリカ留学中の時です。学校の中庭で友達と集まっていた時、当時付き合っていた彼氏がADHDの治療のために使用していた大麻ワックスを持っていて、吸ってみないかと勧められました。

日本で留学生から大麻の話を聞いていたので、ネガティブな印象や抵抗感はなく、ついに吸う時がきたかと感じたくらいでした。

私は過去にうつを発症したことがあり、その後も不安症に悩まされることがあったのですが、大麻を吸った時は、普段感じる不安や余計な感情がスッと消えて、細かいことでイライラしない幸せな心地になりました。

別の日本人留学生もその場にいて一緒に試したんですが、その子は大麻に対してネガティブな先入観を持っていたので、精神作用が出てからは友人がいくら大丈夫だよと声をかけてもどんどん不安になりバットトリップしていました。元々の先入観って大事だなと感じました。

心配していた中毒性もなく、翌日にどうしても吸いたいという気持ちにはなりませんでした。元カレの大麻を楽しみとして月に一回程吸わせてもらっていました。

その後しばらく学生生活が続いた後、新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、現地で決まっていた就職内定が取り消されたことがきっかけでうつが再発し、ご飯を食べるのも、朝起きるのも難しくなってしまいました。

それまで大麻をうつ病の薬として使ってはいませんでした。薬として使うと、これなしにはいられなくなってしまうので。ただ、当時は自殺したいという考えが出るくらい落ち込んでいたので、この気持ちを無理矢理にでも抑える必要があると思って大麻を吸いました。

大麻を吸う事で不安な気持ちを抑えられ、喉を一切通らなかったご飯も食べれるようになり、激減した体重も戻ってとても助かりました。あの時大麻が無ければ自分は今ここに居なかった可能性もあると思います。

この時から不安症を紛らわすために大麻をほぼ毎日使用するようになりました。おかげで気持ちを持ち直すことができ、一切手を付けられなかった学業にも向き合いなおす事が出来、無事大学を卒業する事ができました。

現地での就職先が見つからなかったので卒業後は日本へ帰国しました。帰国してからは一切使用していなかったので、すぐに不安症が再発しました。

深夜4時まで寝たくても寝られない状況が続き、お酒で酔っ払えば寝られるかもしれないと思いお酒を飲むようになりました。でも、二日酔いになったり、昼まで起きれなかったりと、そんな自分に嫌悪感を感じていました。

CBDに頼りたいとも思ったのですが、日本だとどの商品が安全で効果があるのかわからず、調べるのを諦めてお酒に頼っていました。

帰国した時にはカナダへの留学が決まっていたので、この期間だけ乗り切れればいいと思ってやり過ごしていましたが、それでも辛かったです。もし、カナダへいけることが決まっていなければもっと辛かったと思います。

カナダへ来てからは不安症への治療薬として毎日大麻を使用しています。こちらでは合法なので使用方法にも幅広い選択肢があります。常用しているので身体への負担を減らすために経口摂取やヴェポライザー等も活用しています。合法国というおかげか、症状や用途に合わせて品種や摂取方法を選べるのがとてもありがたいと感じています。

今ではすっかりうつからも回復し、ご飯も昔のように食べられるようになり体重も元に戻りました。うつから回復してからは徐々に摂取量も減らし嗜好品として楽しめる程度にコントロールできているので、私のように長期使用していてもいわゆる中毒性といったものは一切見受けられないです。

私のいるバンクーバーはリベラルな人が多く、不安症の治療薬として大麻を使ってるよと話すとみんな私の話を受け入れてくれます。

カナダには政府公認の大麻関連サービスや薬局があって、無料でカウンセリングを受けられるんです。自分のうつや不安症の症状を相談すると、この品種はこういう効果があって、あなたのライフスタイルにはこういった接種方法がおすすめです、とアドバイスしてくれます。

自分の症状と大麻を用いた治療法に関してきちんと専門家の意見を聞けるのはとてもありがたかったです。日本とは大麻に対する価値観が全然違います。

私は大麻を不安症の治療薬として摂取しています。なくても生きていけるけど、摂取することで不安症が治って本来の自分でいられます。私にとっては大麻は自分らしくいるために必要なんです。

大麻は日本のメディアで報じられるような危険薬物ではなく、私のようにうつや不安症で生きる意味がわからなくなっている人にとって明日へ向かって一歩踏み出す支えになってくれます。

日本でもこうした大麻の効果を認めて、必要な人が適切な方法で大麻が使えるようになってほしいです。

(担当: 中本俊)

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